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第40章:フレドリックの運命

アンジェラとレオナルドが険しく危険な小道をさらに下っていくと、森はますます深くなり、行く手を阻んだ。沈みゆく太陽が、屋敷を見下ろすようにそびえる岩壁に長い影を落とし始めていた。前途の困難を悟ったアンジェラは、この危険な下りを続けるレオナルドを思いとどまらせようとした。

「こんな所を下りるのは難しすぎるわ、レオナルド」彼女は心配の色をにじませた声で促した。「それに、だんだん暗くなってきた。引き返すべきよ」

しかしレオナルドの決意は固かった。エスメラルダが非業の死を遂げたその地に、どうしても触れたいという揺るぎない思いに駆られていたのだ。彼はアンジェラの言葉を意に介さず、その使命感に心を奪われたま...