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883話

この光兄さんは行動には出ていなかったが、その眼差しからだけでも、この光兄さんの身のこなしがきっと相当なものだということが感じ取れた。

光兄さんが下を見つめていたとき、突然周囲に何か違和感を覚えた。

林の縁には見張りに立っている仲間が二、三人いるはずなのに、これだけ時間が経っているのに、なぜ彼らから何の連絡もないのだろう?

「兄弟たち、気をつけろ。何か様子がおかしい!」光兄さんは周りに集まっていた仲間たちに言った。

光兄さんはまるで強大な力がこの一帯を包み込んでいるような感覚を覚えた。その強烈な気場に、光兄さんはほとんど息ができないほどだった。

「すぐに防御陣形を組め、俺を守れ。阿強、照準を...