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615話

老徐はくすくす笑った。胡軍は自分の部下だから、もちろん自分が紹介したのだ。

だが、李大宝が自分に感謝するならなぜこんな贈り物を持ってきたのだろう。二十六味地黄丸だって。

これは皇帝が使う薬じゃないか。

「でもな、大宝、なぜこんなものを持ってきたんだ?」老徐はテーブルの上に置かれたそれを指さした。

時苗は必死に笑いをこらえていた。時苗は玉人村に長く滞在していたから、当然この二十六味地黄丸のことを知っている。

老徐はベッドでもあれほど強健なのに、こんな薬が必要なのだろうか?

「そうなんですよ、あなたはこんなに強壮なのに、全く必要ないって私も言ったんですが、うちの翠花がどうしてもこの薬を買うべきだっ...