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608話

「お嬢さん、だめですよ。近づかない方がいいですよ。このまま近づくようでしたら、こちらも容赦しませんからね」

養魚池の塀の外で、数人の屈強な男たちが程婷を入り口で阻んでいた。

程婷はショートパンツを履き、清楚な格好をしていた。そのスレンダーな体型も相まって、確かに人の保護欲を掻き立てる姿だった。彼女が投げた媚びた眼差しに、チンピラの一人はほとんど体中の力が抜けそうになっていた。

しかし、そのチンピラはそれでも踏ん張って、「お嬢さん」と言い続けた。

塀の中にいた老徐は、このチンピラのそんな様子を見て、なかなか良い反応だと感じていた。

「いいよ、みんな仲間だから。彼女を通してやれ!」

老徐はそう言い...