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36話

一方、義理の姪の嫁はそのことを少しも気にしていないようだった。

徐老は今の二人の関係に満足していた。彼は姪の嫁に近づきながら答えた。「人にあげるつもりだよ!こんなに桃があるんだから、一箱一箱と町や県城まで運んで売るなんて、とても無理だからな」

「おじさん、贈り物にしてもこんなに要らないでしょう」と宋玲玲が言いかけたその時、徐老は後ろから彼女の腰に手を回した。

宋玲玲は心臓が飛び上がるほど驚いた。「おじさん、ここはダメ、誰かに見られちゃうわ」確かにこの十数畝の桃林は徐老の所有地だ。

だが桃林からそう遠くないところには、青龍河に架かる小さな橋があり、青龍村と茅坪村を繋いでいる。そこを通る人...