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219話

従兄のあの逞しい体を思い浮かべると、趙蘭蘭の下腹部がむずむずと疼き始めた。

「今どこにいるか分かるかな?」徐さんは携帯を大通りの方へ軽く振った。途端に、通りの喧騒が蘭蘭の耳に飛び込んできた。

「あっ、従兄さん、県の町に来てるの?」携帯から聞こえる賑やかな声や露店の呼び込み声で、蘭蘭はすぐに確信した。徐さんは今、学校の門の外にいるのだと。

「どうだと思う?」徐さんは電話越しに嬉しそうに言った。

「わぁ、本当に来てくれたんだ!嬉しい!ちょっと待ってて、すぐ行くから!」蘭蘭は興奮した小鳥のように、電話を切るなり教室へ駆け込んだ。

「嫣然、支度できた?早く自転車で校門まで連れてって!」蘭蘭は...