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1080話

「大舌頭の銭も馬鹿じゃない。何の過ちも犯していない人間を逮捕することはできないから、徐さんだけを連行することに決めたんだ」

徐さんが連行される前、振り返って宋玲玲に一瞥をくれた。

宋玲玲もその時、徐さんを見つめ返し、小さく頷いた。それから他の女性たちに何か言うと、レストランのフロントで会計を済ませ、家に帰っていった。

この時、徐さんはすでに車に乗せられ、すぐに県の保安要員局の保安隊へと連れて行かれた。

銭大舌頭は副隊長だったため、保安隊で容疑者を拘留するのに許可証など必要なく、徐さんはあっという間に独房に入れられた。

独房に入れる際、通常は手錠を外すものだが、保安要員が徐さんの手錠を外そ...