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1066話

それに、自分は今昇進のスピードが速いとはいえ、それだけでは老徐の心を満足させるには足りない。

真に官途に踏み入るには、ただの小さな職員では何の成果も上げられないのだ。だから老徐は決心した。今回の案件では、必ず最大限の力を発揮し、政績の面でもしっかりと成果を掴み取らねばならない。

馮経理は老徐の心中を知るよしもなかったが、相手が今とても喜んでいることは声から聞き取れた。相手が機嫌がいいなら、これからの話も進めやすくなるだろう。

「ねえ小趙、件の話はちゃんと手配しておいたよ。特別に君のために招商弁公室にオフィスも確保したんだ。これからは招商活動を最優先にしてもらいたいね」馮経理はすぐに話題を変えた...