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99話

| ペネロピー |

彼の手が私の肌に火を描き、その跡には電気の痕跡が残る。薄いカーテン越しに月光が差し込み、彼の胸の起伏に踊る影を投げかける。私の指は彼の筋肉の輪郭をなぞり、すべての隆起、すべての谷間を記憶に刻む。

「プリンセス」ジャックスが私の喉元で囁き、その息が私の脈に熱く触れる。そのペットネームが背筋に震えを送る、今は違う、もっと強烈に。彼の歯が私の肌をかすめる—完全な噛みつきではなく、約束のように。

私の体は自らの意志で彼の触れに弓なりになり、心の弱い抗議を裏切る。彼の香り—土と松と生々しい男らしさ—が私を包み、彼の中に溺れるまで肺を満たす。

「俺に刻ませてくれ」彼が唸...