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183話

くそっ、パパ!

父はナイジを崇拝している。彼が不在時にナイジにここの全指揮を任せたのも当然だ。それに、ナイジは本当に強い。くそっ。

彼の決断に驚くことはできない。

ナイジが味方についてくれれば何もかも楽になる。それはわかってる。もちろん私を除いては。私にとっては全然楽なことじゃないってことも既にわかってる。

私の怒った顔を見てもナイジのニヤニヤは消えない。彼が私を取り戻したがっていることも、彼が欲しいものを簡単に諦めないこともわかってる。ナイジの長所がひとつあるとすれば、何かを決めたら、それを止めるものは何もないということだ。

かつて彼に、素晴らしいアルファになるだろうと話したことを覚えている...