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115話

「戦闘姿勢をとれ」とケイデンは命じる。声のトーンがより厳しくなっている。

「なぜ?」と私は尋ねるが、彼に鋭い視線を向けられるとすぐに従う。

私はリングの中央に移動し、イザベルも反対側で同じようにする。

緊張で手に汗をかき始める。私はジェイクとのスパーリングには慣れている。彼は私の限界を知っている。

ジェイやチャドとスパーリングするときでさえ、そこまで怖くはないのに、なぜかこのイザベルという女の子とのスパーリングは怖い。彼女は私が彼女のような狼人間ではなく、人間だということを考慮してくれなさそうだから。

さらに悪いことに、彼女は私よりはるかに背が高く、ほぼジェイクと同じ身長なのに、とても女性らし...