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第48話

バルコニーの小さなパティオテーブルはロマンティックな二人用ディナーにセットされており、その空間に足を踏み入れた彼女は、目の前の光景の素晴らしさに息を呑んだ。

彼女がシャワーを浴びている間に、イカロと彼が呼んだスタッフたちが、二人のために美しいダイニングエリアを作り上げていた。赤いバラが見事なセンターピースに飾られていた。バルコニー中に小さなガラスホルダーに入ったキャンドルが灯されていた。太陽はほぼ沈み、街の明かりとキャンドルの灯りが映画から抜け出してきたような穏やかな風景を作り出していた。氷の入ったバケツとワインボトルが小さなテーブルの横に置かれていた。

街の音や騒音が彼女の耳に届き、バル...