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第67話

ドモニック

私は夜明けが昇る頃、すでに海の水門から下流の川にいた。オレンジとピンクのタンジェリン色の空が、長い夜の闇に押し寄せていた。私たちは何時間も捜索を続けた。ここではオオカミの匂いを、そこでは人間の匂いを捉えながら。どちらも互いに具体的な関連性はなかった。殺人者の匂いがまだ鮮明に感じられる中、私はビーチのすぐ先で捜索を中止した。5年前のあの夜と同じように、私たちは失敗していた。しかし少なくとも今は、目が開いている。今や私たちには、殺人者がまだ私たちを見ているという具体的な証拠がある。それだけでも一歩前進だ。なぜなら、バーに侵入していた者が殺人者と同一人物ではないことが私には...