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第50話

「黒目?」彼は肩をすくめる。「黒目なんてないよ。光の加減じゃないかな。あるいは外から少し土がついただけとか」

エミリーは睨みつける。「黒目がどんなものか知ってるわよ、ありがたいことに」

クインは彼女に最も色気のある『俺は狼男だ』という笑みを向ける。「何て言えばいいのか分からないね、シュガー。見ての通り、この可愛い顔には傷一つないんだから」と彼はバカみたいに笑いながら言う。

私は天を仰いで目を回す。『やれやれ』「葉っぱはどうだった?」とまだエミリーに新しい味のアイスクリームを舐めたくて仕方がないという目つきをしているクインに尋ねる。

「何?」彼は私に注意を向けて言う。

「葉っぱよ!」

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