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第四章三百三十四

リーフ

「新人、来たぞ」ローガンが歌うように言って、俺がここ四時間、不平を言いつつも内心まんざらでもなく汗を流していたジムに顔を覗かせた。

宿直の当番の時は、ベンチとケーブルマシンで大抵の時間を過ごす。俺たちのほとんどは消防署から一、二ブロック先に住んでるんで、実質二十四時間年中無休で待機してるようなもんだ。それでも、月に五晩は連続でここに泊まり込まないといけない決まりになってる。

俺か? 俺はあと一時間もすれば解放されて家に帰れる。一方でローガンは、まだ三日もここに缶詰だ。

「新入りのお出ましだ!」俺の横を滑るように通り過ぎながら、ハーロンが耳元で叫んだ。その禿げ頭のテカリは、足元の黄褐色...