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第四百五章

著者注: 性的暴行未遂の描写が含まれます。ご注意ください。

アデル

胸が激しく高鳴り、ここ何年か覚えがないほど強く脈打っている。タイラーに抵抗し、彼を体から引き剥がしたい気持ちは山々だが、自分の体を一定の限界以上に酷使すべきではないこともわかっている。彼と力ずくで争えば、私のような人間には危険な量のアドレナリンを消費してしまうだろう。だから……私は彼を説得して理性的にさせようと、観念することにした。

『それでうまくいくかしら?』

「タイラー、お願い!」私はジーンズのウエスト部分を両手で掴み、彼がそれを引きずり下ろそうとするのを阻止しながら言った。「どうしてこんなことをす...