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第三百九十七章

アデル

彼はバスルームのドアを開けっ放しにしていた。

ここに座り、ベッドトレイの下で脚を組み、ディズニー史上最高傑作の一つと名高い物語の冒頭シーンを観ているというのに、私の頭の中はシャワーを浴びているグリフィンの裸のお尻のことでいっぱいだった。この五分間、彼の意図をあれこれ考えても、私の心をかき乱すばかりだった。私の永遠の平穏は打ち砕かれた。彼が私に一緒に入ってほしいと思っているのかどうか、そればかり考えてしまう。

やがてシャワーの音が止まるのが聞こえると、巨大なヘッドボードの陰から思い切ってちらりと覗き見ると、ほとんど裸のグリフィンが、まるで天から舞い降りた金色の神のように湯気の中から...