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第三百七十二章

ポール

「うーん……そりゃ理想的とは言えないな……だが……」

「だが?」とケインが笑う。

「お前が腰抜けだからって、今さらそんな態度取るなよ」俺はケインの方を睨みつけて吐き捨てる。

ケインは笑いながら俺に中指を立てる。「ガキどもが大勢いる通りで素っ裸になった男が何を言う」

俺は咳払いする。「黙れ」それから微笑む。「あの小さな過ちは忘れさせてくれないつもりだな?」

「絶対にないね」と彼は軽口を叩く。

「試験管ベビーめ」俺は小声で唸る。

「言わせるなよ」ケインが警告する。「もし俺がその言葉を使ったら――」

「もしお前がその言葉を使ったら、帰りの飛行機に乗るシフターが一...