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第324話

ケンドール

「よう、クレイクレイ、来てくれて嬉しいよ」とレイニアが言うが、その声は私の好みにはまだ大きすぎる。あの野郎から顔をそむけながら唸ると、ティモンズとその不機嫌そうな顔が目に入る。レイニアは車の前方へ回り込み、チェシャ猫のような笑みを浮かべてティモンズに言う。「さあ、T!ショータイムだ」

ショータイム?それはどういう意味?どうやって…?

そのショータイムに私が関係してたりしたら承知しないわよ!!!

私はティモンズのサイドミラー越しに、従業員専用と書かれたバーの裏口から中へ消えていくレイニアを疑わしげに見つめる。なぜあんな表示があるのか分からない。鍵が開いていれば...