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第300話

店内は暗い木材と蝋燭の灯りの隅で満たされていた。部屋の隅々には様々な要素に特化した棚が並んでいた。蝋燭やハーブ、水晶や占いの器、使えそうにない新しすぎる本や、幸運と愛をもたらすと謳うアクセサリー。これらすべてが空間を埋め尽くし、真の魔法を洗い流してしまっている。どれも本物には感じない。すべてが単なる…人工的なものだ。高いガラスのカウンターの向こうにいる男性は、ここ以外のどこにでもいたいという顔をしており、壁の時計を見る様子から判断すると、彼にとっては非常に長い一日になりそうだ。

私は当初素晴らしい発見になると思っていたものを諦めようとした瞬間、それを感じた…ビーズの廊下の向こうから響いてくる...