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第268話

CANE

「最後にもう一回だけ」と私は森の中でグリフィンに呟く。

「ダメだ。まだやめろ。お前は疲れ切っている。感じないのか？食事が必要だ。ついでに言っておくが――俺もクソほど腹が減ってるんだ」

「でもどうしてこんなことに？もしかして変身は結局起こらなかったのかも。失敗したのかも」と私は天を睨みつけながら唸る。

「そんなことはない」とジオは退屈そうな口調で言う。「お前の匂いで分かる。お前はただのシフターじゃない、強力なシフターだ。それに、何度か牙が出ていたじゃないか。変身した姿の代わりにそれでローマンを怖がらせればいい」彼はウインクする。

この男のおかげで命が救われたというのに、...