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第168話

デリラ

「これがあなたの家なの?」私はショックで口を開けて尋ねる。まあ、そうに決まってるわ。彼は何でも持ってる、体、筋肉、ルックス。こんな家を持っていないわけがないでしょ?

「ああ」クインが言う。「それと先に言っておくけど、ルームメイトがいる。名前はティモンズ。エスカレードは俺のもので、カマロは彼のだ」

「そんなこと聞こうとしてたんじゃないわ」私はちょっと威勢よく言うけど、まだ少し威圧感を感じている。この人はお金持ちなのね。本物のお金持ちよ。こんな場所は決して安くないわ。「聞きたかったのは、なぜモーテルに連れて行くはずだったのに、ここに連れてきたのかってこと」*これは...