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レッドヘッド

第百八十三章 – 赤毛

クリス視点

俺たちはシルバーパックの境界に到着した。

エドウィンは馬から飛び降りたが、辺りを見回して悲しそうな顔になった。

「中に戻ってしまったに違いない」と彼は呟き、馬を内側へと引いた。

ダラが、俺たちが境界に向かって歩いてくるのを見て息を呑んだ。「ローガンがどこかを攻撃したのですか?」

俺はすぐに首を横に振り、手で合図した。「大丈夫だ。レイが回復に向かっていることをおたくのアルファに伝えに来たんだ」

彼女の表情が変わり、頷いた。「それなら、ようこそ。こちらも良い知らせが必要でしたから」

王国全体がそうだろう。

戦士が一人やってきて、俺たちの馬を王家の厩舎へと連れ...