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彼のせいではない

第百五十章 – 彼のせいじゃない

ジェイデン視点

似たようなことが、俺の頭にもよぎっていた。それは本当かもしれない。俺の中にいる狼は、どうにも手に負えないやつだったのだ。

リアーナの冗談に笑い、俺は座り直した。「まあ、名前を知ったところで、あいつの狂暴さが変わるとは思えないけどな。それで、ライカンのエネルギーの話だけど?」

彼女は唇を引き結び、説明を始めた。

「ええ、どうにかしてライカンのエネルギーを手に入れて、それであなたを癒す必要があるの。一時的なものになるだろうけど、毒を取り除くには十分なはずよ」

そんなことが可能なのか?「ライカンのエネルギーを手に入れて、それで俺を癒すだっ...