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リアム

第百四十章――リアム

クリス視点

ローガンは望んでいた軍隊を手に入れるかもしれない。俺がそれを止められなければ、の話だが。そして、俺にはできるはずだ。

ブラックローズ訪問の計画は捨てて、代わりにシルバーパックへ向かわなければならなかった。何が殺戮を引き起こしているのかは分かった。だからヴァネッサは後回しでいい。

そして、あの別のライカンが何を望んでいるにせよ、それは間違いなくシルバーパックに関係しているはずだ。

「リアム、だな?」俺はその若者に尋ねた。

彼は頷き、辺りで摘んだらしい野生の果物をむしゃむしゃ食べながら言った。「それが俺の名前だよ」

「なんでこんなところで『のんびり』してたん...