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ウィーク・ウルフ

第百三十七章――弱き狼

リアナ視点

ダラがたった今、王国中のアルファたちへすべての書状を発送したと報告してきた。

あれは私が彼らに宛てた初めての手書きの手紙だ――私の労力と時間を有り難がってくれるといいのだが。

ジェイデン宛てのものには少し書き足しておいた。「元気にしてる?」といった挨拶やハンターについての報告などだ。だが、彼があの手紙を緊急性の高いものとして受け取ってくれることを願う。

カミラが謁見の間に足早に入ってきて、お辞儀をした。「例の少年、ミ・ヴィダの弟ですが、具合が良くなりました。外におります。中へお通ししますか?」

私は頷いた。彼女が形式ばっていることには少々居心地の悪さを感...