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彼女は幸せです

第百二十三章 - 彼女は幸せ。

ジェイデン視点

帰りの船で三時間を過ごした。二度とあの船旅はごめんだ。

降りてくるとき、ラルフは僕の背中に負ぶさっていた。二度目の船旅ですっかり船酔いになってしまったのだ。

「おい、まだブーツ&リヴァーズ市場で治療薬を買わなきゃならないんだぞ」と僕は彼に言った。

彼はふらつきながら木にもたれかかった。「行けよ! 後で行くから!」と怒鳴った。

僕は吹き出しながら彼から離れ、市場へと向かった。

治療薬がどんなものか見当もつかなかったので、周りの年配の女性たちに尋ねてみた。

感謝の印に、彼女たちが売っているものを何でも買った。主に食料品だった。

多くの人は知らなか...