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87話

サマー視点

バスルームのドアがカチリと閉まり、ブランドンは私をそのままバスタブまで運んだ。熱いお湯からの湯気が立ち込めている。彼は私をバスタブの縁に降ろし、蛇口をひねって止めた。静寂の中、ぽたりぽたりと水滴が落ちる音だけが響く。私のつま先がお湯の温かさに触れた。

心臓がどきどきと鳴り、肌が粟立つ。彼は私の脚の間に立ち、その手は私の腰に軽く添えられている。ズボンの上からでも、硬く主張する彼の存在を感じて、胸元までじわりと赤くなった。

「サマー」彼は静かに言った。その声は低く、宥めるようで、親指が私の頬を掠めた。「大丈夫?」

私は頷き、唇を噛んだ。指は彼のシャツの裾をもじもじと弄っていた。

彼は...