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67話

ブランドン視点

ジューンからの電話は、認めざるを得ないほど俺を動揺させていた。声の震え、恐怖が忍び寄る中でも気丈に振る舞おうとする様子――それが俺の胸の中で、何か守りたいという衝動と危険な感情を掻き立てた。離れていると、彼女自身で対処させると約束したはずだったが……。

「ジェームズ」インターコムのボタンを押し、俺の声には絶対的な権威がこもっていた。「テイラー家がザ・プラザのどの部屋を予約したか調べろ。それから全て準備しろ――監視、警備、全部だ。そのフロア全体に目と耳を配置したい」

数分後。

「完了しました、サー」ジェームズが言った。「3702号室です」

俺の唇の端がわずかに...