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28話

ブランドン視点

壁に寄りかかっていたショーンが身を起こした。指には煙草が挟まれている。サマーの状態を目にして、いつもの悪戯っぽい笑みが消えた。

「強い薬だな」いつもの軽薄さは消え、プロの顔つきになる。「これをやった奴は、よく分かってる」視線が俺の顔に向けられる。「なあ、あんたの保護下にあるなら、どうして病院に連れて行かないんだ?」

探るような口調は無視し、サマーを慎重にソファに横たえる。彼女の指が俺のシャツを掴み、離したがらない。

「見覚えがあるのか?」

「心配するな。どこかの慈善パーティーで一度見かけただけだ」ショーンは煙草をもみ消し、彼女を診るために近づく。「しかし、どうしてテイ...