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186話

ブランドン視点

高級ゴルフクラブは週末にしては妙に静かだった。すぐにエドワードを見つけた。テラスの隅のテーブルで、さりげない優雅さで紅茶をすすぎながらくつろいでいる。非の打ち所のないデザイナーズスーツ姿は、ゴルフをする格好とはおよそ言えない。

「ボールを打つはずの人間にしてはずいぶんとお洒落じゃないか」近づきながら声をかけた。

エドワードが顔を上げ、探るような目で俺を値踏みした。「そして君は、ゴルフなんて嫌いなくせにゴルフウェアだ」彼は向かいの椅子を示した。「紅茶でも?」

「ああ、もらおう」席に落ち着く。「今日は空いてるな」

「君が手配したんだろう?」エドワードは繊細なカップ...