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17話

サマー視点

「もしご迷惑でなければ?」自分の声がなんて頼りなく響いたんだろう、と嫌になった。「お忙しいのは承知していますけれど……」

彼の黒い瞳が、しばし私の目を捉えて離さなかった。その強い視線の下で、身じろぎしたい衝動と戦う。

「とんでもない、テイラーさん。喜んでお引き受けしますよ」

彼の黒い瞳が、私が気づき始めていた、あの落ち着かないほどの強さで私を見つめていた。

「テイラー氏への贈り物ですが、どのようなものをお考えですか?」

「絵画とか、何か他に相応しいコレクション品がいいかしら?」心臓が彼の詮索するような視線の下で奇妙な跳ね方をしているのを感じながらも、声の調子は...