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17話

ウィノナはちらりとジゴロに目をやった。くすくすと笑いながら身を起こし、彼が持っていたグラスから一口飲む。近くに立っていたレベッカは何か音を立てたが、少し後悔の念を抱いていた。

レベッカがこのジゴロをウィノナのために手配したのは、ずいぶん前のことだ。彼女が独身に戻ったお祝いのためだった。彼はルックスは最高級で、噂によれば夜のテクニックも忘れられないほどだとか。不能の元夫、ザッカリーなんかよりずっといい。

しかし、ウィノナの離婚はまだ成立していない。だからこの色男も、ただの目の保養で、手出しはできない存在だった。

ウィノナはレベッカが何を考えているかなど知る由もなかった。ジゴロに渡された飲み...