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263話

「チャールズ」

朝の静けさを突き破る甲高い悲鳴が、家に漂っていた脆い平穏を粉々に砕いた。私はベッドから飛び起き、廊下を音の方へと急いだ。リチャードの部屋からだ。部屋に着くと、グレースも自分の部屋から慌てて出てくる音が聞こえた。

リチャードはベビーベッドの中で、小さな体を制御できない震えが襲い、顔は熱で赤く火照っていた。彼は再び泣き叫ぶと嘔吐し、黄色い液体がシーツを汚したが、本当の問題は彼の頭の周りに広がる血の筋だった。

グレースが後ろから近づき、前に飛び出そうとしたが、私は腕を上げて止めた。

「どいて！」彼女は唸るように言った。

「感染している可能性がある」と私は彼女を引き留めながら言っ...