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168話

私は席に落ち着き、リチャードが胸の上でより快適に横たわるように位置を調整した。彼は微動だにしなかった。他の子供たちと遊んで疲れ果てたのかもしれない。グレースが転送してくれたメールを開き、彼女がこれを読んだのかどうか考えた。

すぐに分かることだろう。

そのRFP(提案依頼書)はアース・セラピー社からのものだった。私は興味を覚えた。以前、ウォルフ・メディカル社の代表としてインター・スピーシーズ・コミュニティに連絡を取っていたが、こんなに早く返事が来るとは思っていなかった。人間の会社であるアース・セラピー社は、ウォルフ・メディカル社に対して、生産時間の短い狼人間用鎮痛薬の開発と実施についての提案を求...