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69話

競技場への道のりは、それ自体が儀式となっていた。私たちは沈黙のまま歩き、全員が目の前の任務、これから行う未知のゲームに集中していた。前回は簡単で楽しかった。今日も同じだとは誰も期待していなかった。席に着いたとき、時間は9時の10分前だった。フィンレイとサムは警戒を強め、スタジアム全体を一度に見ようとして首振り人形のようだった。

「親愛なるパックの皆さん。私たちは今、ゲームの折り返し地点を過ぎました。今日のゲームは『かくれんぼ』です」とスピーカーの声が告げた。私たちのパックは興味を示した。年に二回のかくれんぼ大会は私たちのパックで愛されている伝統で、私たちにはチャンピオンがいた。「各パックは一...