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61話

競技場に向かう道中、私は一週間前よりも気分が良かった。昨日エイミーの父親が彼女に伝えたことで、状況が変わったのだ。それによって私たちの置かれた状況を新たな視点で見ることができ、気持ちが楽になり、強くなれた気がした。私一人の問題ではなかったのだ。私たちはチームに話し、学んだことをすべて伝えた。全員が足取り軽く歩いていた。計画があったのだ。第三の競技が何なのか見当もつかなかったが、得点を稼ぐ方法や、窮地を脱する貴重な情報を手に入れていた。席への階段を上るのがこれほど楽に感じたことはなかった。私たちは座り、全員が席に着くのと、スピーカーから何が起こるのかを告げる声を待った。私は群衆を見渡し、各パック...