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48話

クッキーがほとんどなくなったとき、電話が鳴った。待ちわびていたので、私は飛び上がるほど驚いた。電話を取ると、誰かがFaceTimeで呼び出していた。フィンレイを見ると、彼は微笑んで私の空いている手を取った。電話に出ると、画面に映った両親の姿に胸が高鳴った。二人は父のオフィスにいて、最後に見た頃と全く同じように見えた。母は父の膝の上に座っていて、二人がまだ新しく番になったばかりのように振る舞っているのを見て嬉しくなった。少し年を取ったように見える。母の目の周りには細かいしわが、父の髪には何本か白髪が混じっていた。

「アルメリア」母の口から息が漏れるような声で名前が呼ばれた。

「ママ、パパ、こ...