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第191章:いたるところにある危険

サラ視点

侵入者を発見した。その正体は魔法使いで、危険な相手だということが明らかになった。私があまりに動揺したせいか、外では風が激しく吹き荒れ始めた。木々の枝が屋根を引っ掻く音が聞こえる。風で何かが飛ばされていく音も。子狼たちの部屋にいながら、私はその全ての音を聞いていた。子狼たちは、そんな騒音の中でもぐっすりと眠っている。

ケイレブが部屋から出ていいと言ってくれたときは、心から嬉しかった。すぐにレイを探しに行き、彼の無事を確かめた。彼にはいくつか引っ掻き傷と火傷の痕があった。彼がひどく動揺しているのが見て取れた。部屋を見回すと、至る所に血が飛び散っていることに気づいた。壁にも、床にも。

床...