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アナザー・ブレッドクラム

トリスタン視点

エロナのことが心配で、彼女がこんな状況に直面していることが胸を締め付ける。彼女はこんな目に遭う理由なんて全くない。彼女のそばにいるためなら何でもする。たとえ仕事の大半を自宅の書斎でこなすことになっても構わない。椅子に深く腰掛けながら、彼女の手を離した。体調が優れないのに彼女とセックスしてしまったことに罪悪感を覚えていた。その思いが内側から私を引き裂いていた。

「体調が悪いのに君とセックスしてしまって本当に申し訳ない。具合が悪いって言ってくれればよかったのに。僕は自分勝手だった」震える息を吐き出した。

「あなたのせいじゃないわ。あなたを満足させたかったの。あなたを満...