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第125話暗闇への降下

エローナ視点

私は彼に近づいた。Tバック一枚の姿で、胸は露わだった。彼は椅子を後ろに引き、立ち上がると、首を振りながらこちらへ歩み寄ってきた。彼がお酒や仕事に逃げる代わりに、私を利用してほしかった。この困難を一緒に乗り越えるか、あるいは私が彼が前に進むためにできる限りの手助けをするか、そうしたかったのだ。でも、ただ前に進むことがそんなに簡単なことではないのは分かっている。

「これは良い考えとは思えない」彼は私の鎖骨を人差し指でなぞりながら、息をついた。背筋に震えが走り、唇がわずかに開く。舌を出して唇を湿らせた。ほんの数インチの距離で、私は彼の唇を見つめた。

「お願い、ただ、好きなよう...