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15。退出する

「オフィーリア視点」

フォックスが私をアパートまで送ってくれた時、ほっとした。車から這い出そうとしていると、フォックスが回り込んできて手を差し伸べてきた。私は彼の腕を払いのけた。ただ送ってくれて、そのまま去ってくれることを望んでいた。彼の関わっていることに巻き込まれることに同意したとはいえ、私にはまだ連邦捜査局での仕事がある。上司たちに報告する義務がある。私は上司に電話して「悪魔に魂を売りました」なんて言えるわけがない。それも何のために?知るためだけに?いや、そんなことはできない。何も悪いことをしていないように振る舞わなければ。

罪に問うべき男と24時間も一緒にいなかったように振る舞わなけ...