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89話

呼吸が短く速くなってきた。落ち着こうとしたけれど、できなかった。過呼吸になり、完全なパニック状態に陥りかけていた。

「あ、大丈夫」ローガンが急いで私の側に来て、腕で抱きしめてくれた。彼は私の頭を胸に抱き寄せ、私の頭の上に顎を乗せた。「大丈夫だよ。ラルフはすぐに何か問題があると気づいて、助けを呼んでくれるから。そう長くここにいることにはならないよ」

私の呼吸が徐々に落ち着いてきた。彼の強い抱擁はとても心地よかった。昨夜感じたのと同じように、彼の腕の中にいる限り安全だと感じた。すぐに、建物にいる間ずっと感じていた通常の不安レベルに戻った。

「良くなった?」彼が尋ねた。

私はうなずき、彼は私...