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36話

セシリアは果実酒の名前を見た瞬間、表情が凍りついた。

キャロラインは頭を擦りながら近づいてきた。彼女は二日酔いのスープを飲み終え、少し頭がすっきりしていた。

「誰がこのワインを送ってきたの?」彼女は驚いて尋ねた。「これを何回か飲んだことあるけど、本当に変な味で、弱い人は吐いちゃうかもしれないわ。誰かがいたずらしてるの?」

セシリアは言葉を失っていた。

前世では、ジュリアン以外の男性とほとんど交流がなく、女友達さえも数えるほどしかいなかった。

さらに、彼女が今ここに住んでいることを知っている人はほとんどいなかった。

こんな変わった味の果実酒を夜遅くに送ってくるような人物が思い浮かばな...