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第230章いったい何が悪いのか

これを聞いて、ルイは片眉を上げた。悪戯っぽい視線を向け、もったいぶった口調で言った。「ここかい? 見た目は高級で立派そうだがね、実のところ、ただの巨大な闇市場さ」

「だが、メディチさん、君はもう知ってたんだろう?」と彼は声を潜めた。「二階から上の部屋だがね? あれは『特別なお客様』用だ。ここに連れのいない女は、誰でも『早い者勝ち』ってわけさ」

セシリアは眉をひそめ、胃がずしりと沈み込むような感覚と、こみ上げてくる吐き気に襲われた。

「お嬢さん、そんな顔をしてると、虫も寄り付かねえってもんだぜ?」ルイは魅力的な笑みを浮かべ、彼女の顔をじっと見つめた。「だが、どんな顔をしても、君はいつでも綺麗だ」...