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第185話セシリア、あきらめて

キャロラインは片眉を上げ、尋ねた。「ホワイト家? あのコスプレナイトパーティーに来てた人たちのこと?」

セシリアは頷き、口元に笑みを浮かべた。「覚えてないかと思った。それにね、夜遅くに私と協力の話をしに来た男、あれがヴァレンティンだったの。信じられる?」

「夜遅くに?」キャロラインは一瞬驚いたが、やがて目を大きく見開き、声を上げた。「まさか、ベンに誘拐された時のことじゃないでしょうね?」

レナードとイザベラは二人とも眉をひそめた。

「そう言えば、思い出した。レイラも変だと思ってたんだ。夜の十一時に協力の話をしに電話してくるなんて、誰がする? あまりにも失礼だ」レナードはわずかに顔をしか...