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49話

フェンリル・ダネシュティ視点

評議会は早く終わった。いつものように、議論することは何もなかった。サヴァンナが長老たちに正式に紹介された夕食会の後は、特に重要なことは起きなかった。

ウイスキーをもう一口飲み、鋭い視線で周囲を見回した。ルシアン、あの魅力的な野郎は、誰にも触れることなく隅で孤立したままだった。コンラッドは選挙期間中の政治家のように、あちこちの者と話しをしていた。そしてリュークはまだ、その傲慢な姿を見せていなかったが、いつものように、すぐに現れるだろう。

「これが一番の楽しみだよな」隣でジャックスが口の中で舌を鳴らしながら言った。「会議が終わった後に何をするか知っているだけで...