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18話

「フェンリル・ダネスティ視点」

胸が引き裂かれるような、体が真っ二つに引き裂かれるような激しい痛みが襲ってきた。

息が詰まり、力が抜けていく。誰が私の心を掴んだのか、私の最大の失敗を絶えず思い出させる存在が。

カタリナ。

違う!違う!違う!

くそっ!

彼女にこんなことはできない。二度とできない。それは裏切りだ—彼女に対して、彼女が私にとって意味するものに対して、彼女の記憶に対して。

サヴァナから手を離し、よろめきながら数歩後ずさった。完全に力を失っていた。こめかみをこすり、頭から彼女のイメージを追い出そうとした。

私は卑劣だ、完全に忌まわしい存在だ。

サヴァナは腫れた薔薇色...