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313話シルバードレスはもういらない

「サラ」

「もしこの件で私に逆らうつもりなら、明日はこのベッドから出られないと覚悟してちょうだい」

セオドアの言葉が、重い含みを帯びて私たちの間に漂った。彼の体が私に覆いかぶさり、マットレスに縫い付けてくる。彼のコロンの馴染み深い香り――サンダルウッドとアンバー――が私の感覚を満たし、必死に葬り去ろうとしていた記憶を呼び覚ました。彼の顔は私の目と鼻の先にあり、肌に彼の息の熱さを感じるほど近かった。

「それ、脅してるの?」と私は尋ねた。心臓が激しく高鳴っている割には、思ったよりも落ち着いた声が出た。

彼の目が暗くなり、瞳孔が虹彩を飲み込まんばかりに広がった。「どうとでも取ればいい」

私が返事を...