最強護衛

76話

「お嬢様、大丈夫ですか？」

「李兄、無事か？」

二人は思わず同時に尋ねた。

羅夢雪は李小川に押し倒された瞬間、頭が真っ白になり、自分は死ぬのだと思った。銃声が聞こえた時には、息が詰まりそうになった。

しかし、しばらくして自分がまだ生きていることに気づき、しかも誰かに押さえつけられている。二人の体が密着し、向かい合ったまま、互いの息遣いまで感じられる距離だった。

「彼女の肌、本当にきれいだな」李小川は思わず感嘆した。「それに、柔らかい」胸元から伝わる感触に心が揺さぶられる。

羅夢雪は目を見開いたまま、すぐ目の前の男性を見つめていた。彼女は今まで男性にこれほど近づかれたことがなく、一瞬の混乱の後、...